えー・・・
非常にやばいです
彼女と彼と青空と
22*説教
ガタガタガタガタ.....
顔が上げられない・・・。
どうしよう、どうしようこれ・・・!!
「あ・れ・ほ・ど!!」
ビクッ!!
「注意したのにテメーはまだわかんねぇのかっ!!!!」
「ニギャーーー!?ごっ、ごめんなさい!!!!
いやマジすんません!!本気ですんません!!!!」
ただいま説教くらっております。
え?誰に?もちろん阿部に。
今の私は正座。
教室の隅っこで正座でございます。(そろそろ足が痺れてまいりました)
あれ?前にも何かこんなことあったよね・・・?
まぁあの時は土下座でしたが。でも今も土下座しそうな勢いだ・・・!!
アタシが今、何で阿部の前で顔を伏せて
正座しているのかと言うと・・・・・・。
どうやら昨日遅くに猫のお墓参り行ったのがばれてしまったようです。
何処でそんな情報もれるんだよ!!!と思ったら
クラスの男子に自転車猛スピードでこいでる所を
目撃されてしまったようで・・・。
それを阿部に面白そうだからって理由でちくったらしい。
ちなみにその男子は今友達と楽しそうに少し遠くからこの様子を見ている。
あいつら後から
【好きな子にありもしない噂を流す】の刑に処す!!!
女子の情報網なめんなよ!!!
お前が千代ちゃんを好きだということは知っている!!
フッ・・・まぁ泣いて土下座したら止めてやらんでもないがな!!
そんなことを考えながらも阿部の説教は継続中だ。
まだ終わらないのか・・・・・・。
いい加減耳が疲れてまいりましたが!!!
「何でわざわざあんな暗いとこ行くんだよ!
何お前!襲われたいわけ!?」
「す・・・すみませ・・・っ」
「わざわざ人気のないところ行くなんて誘ってるようなもんだろーが!」
「・・・いや・・・・・・あの・・・」
「犯人にとっては好都合だろ!
何も無かったからよかったけどっっっ!!!」
「・・・・・・・・・」
「おい!テメー!!何とか言え!!このバカ!!」
「ごめ〜んちょ☆」
「ぶっっ殺すッ!!!!!!」
「「阿部ー!!落ち着けー!」」
ギャーーー!怒ったーーーーー!!?
だってグチグチうるさかったんだもん!!!
殴りかかろうとした阿部を花井が後ろから引き止めて
水谷が前からなだめている。
その様子がなんだかおかしくて
少し噴出したら阿部に物凄い睨まれた!!
うはー、やっちまったぜ☆
そんでちょっと笑ってからまた顔を伏せて笑顔を止める。
そうして少しだけ手に力を入れた。
なにさ・・・そんな怒んなくたっていいじゃんか。
確かに悪いよ。
悪かったって思ってるさ・・・でも・・・。
でも・・・・・・・
「仕方ないじゃん・・・。
そーいうのは、ちゃんとしたかったんだもん。
次の日じゃ・・・嫌だったんだよ」
場が静まった。
といっても、教室内はうるさいのは変わらないけど。
阿部たちが騒ぐのを止めてこっちを見てる。
・・・・・・・・・・・・・・・気がする!!
いや、ほら・・・アタシ顔伏せてるから
見えないわけですよ!でも視線は感じる。
言った後にしまったって思った。
だってこんな微妙な空気・・・キモイ・・・!!!
アタシがさっきとは違う意味でどうしようか。
なんて思ってる時、足音が聞こえた。
不思議に思って顔を上げると目の前に阿部が立ってる。
「え・・・?なっ・・・なに?」
そういうと阿部は少し目をそらしながら言いにくそうに話す。
「分かってる・・・お前がそーいう性格だって。
だけどな、少しは考えてくれ!!
・・・・・・・・言い過ぎなのは・・・その・・・ワリィ」
「・・・・・・阿部パパ・・・」
「(ブチッ)お前は一回怖い目にあったほうがいいのかもなぁ!!」
「イタァーーーー!痛い痛い痛い!!!
頭ぐりぐりしないで!!!
ちょっ、本当に悪いとは思ってないけど・・・思ってるから!!」
「ひと言余計だ!!このマネジもどき!!」
「もっ、もどきじゃないもん!!仕事やってるよ!」
そんな感じで騒ぐアタシたちを
呆れた目で見ていた花井と水谷がいたことは
後から知りました・・・・・・千代ちゃんから。
「うー・・・お腹すいた・・・」
部活も終わって今は帰り道。
今日は歩きで学校に行ったから当然帰りも歩きだ。
でも実際部活終わってみるとやっぱ自転車で来たらよかったなって思う。
フラフラしないように気をつけて歩く。
この前ボーッとしてたら電柱にぶつかりかけたから
それ以来は、しっかり前を見て歩いてるのです!
アレは危なかった・・・。
目の前にあるのは壁かと思ったぐらい
視界いっぱいに電柱があったからね!!!
思わず「うおっ!?」って言ったら近くの家の犬にほえられた・・・
どれだけ接近してたんだよっていう!!!
歩きながら鳴りそうなお腹を押さえる。
うぅ・・・ここで鳴ったら恥ずかしい・・・。
少しとはいえ人が歩いたりしてるからね!
暗示でもかけとこうか・・・?
アタシはお腹がすいてない、アタシはお腹がすいてない!!!
でもその思いとは逆に今にもお腹はなりそうだ。
困ったものだね!アタシのお腹も!!!
動き回ってお腹がすくのはいつものことだけど
今日はなんだか一段と・・・。
グゥ〜・・・・
・・・・・・・・・コンビニによって何か買ってこよう。
アタシは肩に鞄をかけなおして
少し顔を赤くしながらコンビニに向った。
音をきかれた近くに居たおじさんに、笑われたそんな帰り道!
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