今日も青い空の下



私は君に奇襲する





彼女と彼と青空と
12*デート? 「キャプテーン!」 「は?」 「くらえやボケェェェェェェッ!!!」 「い゛っ!?」 ドンッ ボキャパキッ! グランドでとんぼかけをしていた花井を見つけたアタシは すぐさまダッシュで向かいヤツの背中目掛けてエルボーをくらわしてやった。 何か予想外に変な音がしたけど気にしないでおこう・・・! 飛んでくるアタシを避けきれずもろに蹴りを食らった花井は今 アタシの下で屍となっている。 フッ・・・任務完了!!隊長!! アタシ中心の地球の平和は守られましたでありますです! 「。早くどかないと本気で花井死ぬから」 「えぇ?栄口それどーいう意味!?  アタシが重いって事?  そーなのか!?そーなのかぁぁぁぁぁっ!?」 「うるせー!!!!」 「ギャーーー!?」 花井復活だよ! いきなり起き上がってくるからびっくりしたじゃないか馬鹿ー! 起き上がるなら何かしら合図くれよ! ・・・・・でもどんな? 「今から起きますよー」って言うとか? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・プッ いや笑っちゃいかんよ!笑っちゃ!! 何ていいながらアタシ笑ってるんだけどね! 「何でいきなり背中蹴るんだ!痛いだろ!?」 「シャラーップ!!!  アンタの背中の痛みよりアタシの心の傷のほうが痛いわ!  みてよこのガラスのハートを!  割れてるじゃないか!」 「いや見えねぇから!」 なっ!? 今この坊主見えないといいましたか? せっかく胸の前に手でハート型を作ったのに見えないといいましたか!? もう一回ぐらい蹴ってやろうかコイツ・・・・・。 「最悪だアンタ!!  花井が昨日アタシにしたこと・・・忘れたとは言わせないよ!」 「どこの役者?」 「お黙り!!酷いよ花井・・・。  アタシにあれだけしておいてっ!!」 「待て!誤解を招くような言い方は止めろ!  というかすでに周りの目が白い!」 必死に止めようとする花井を横目で見る。 あー面白いなこの人。 嘘は言ってない。 決して嘘ではない。 いやー。 昨日屋上にいるときは仕返しとかまぁいいかな?って思ってたんだけど 家に帰って改めて考えたらまた腹が立ってきちゃってね。 それでさっき花井を見た途端体が勝手に動いたというか何というか・・・。 いきなり攻撃したアタシもアタシだよね? よし。素直に謝っておこう 「まぁすんませーん」 「目をあわさないで言う辺り絶対謝る気ないだろお前」 いちいちうるさい男だなー。 そんなことしてたら女にもてないぞ梓ちゃん! 「でも元をたどれば昨日アタシをはめたお前が悪い」 「待て。その場合栄口もなはずだけど?」 「栄口は優しいからいいの!  つかこんな可愛い子に攻撃なんかできるか!」 「不公平っ!  つかお前ら和解できたんだからいーだろ!?」 「それとこれとは別だこの坊主ーーー!」 結局その後とんぼを振り回すアタシをとめてくれたのは栄口でした。 うーん・・・平和主義者ですなー。 ルンルン気分で千代ちゃんのクラスに行く。 朝仕返ししたからね! ちょっとスッキリしたんだ! 「ちーよーちゃーん!!部活いこー!」 「ちゃん?今日はミーティングだけだよ?」 「え!?そーだっけ?」 やっだぁ、アタシったらおっちょこちょいなんだから! ってキモイわ!!!! 自分で自分に鳥肌立つとかあんまりないよね!? ちなみに私の場合はよくあるけども!! でもミーティングだけかー。 ってことは早く終わるって事だよね。 うーん・・・・・家に帰って何しようか・・・? 本は昨日で読み終わったし千代ちゃんは今日用事あるって言ってたしな・・・。 暇だねぇ・・・。 ・・・・・・・・ん? あっ・・・あるわ・・・やりたいこと・・・。 「じゃぁ今日はこれで解散!」 『っしたーーー!』 皆が帰る準備を始める。 アタシは皆よりも早くに廊下に出て目的の人物が来るのを待った。 「なーどーする?どっか寄ってくか?」 「おっ!いーな!マックとかは!?」 「俺賛成!三橋もいこーぜー!」 「うっ・・・うん!行く・・・よっ!」 「じゃぁ行くか「阿部!!」あっ?」 うわっ!?何で!? 阿部呼んだだけなのになんで皆がこっちを向くんですかー!? お前ら全員阿部かコラァァァァァァァァァァッ!!! ってことは・・・待てよ? ここにいる全員が阿部となると・・・阿部が1・・・2・・・3・・・ 「うっわっ!!!!キモッ!!!」 「人を呼び止めておいてキモイって何だお前は!!!」 「すすすすすすいません!!これは決して阿部がキモイってわけでは!  アタシそんなこと今日は思ってないし・・・っ!」 「いつもひと言多い!!!つか早く用件いえ!!」 「あっ!忘れてた!・・・阿部くん!」 「(くん?)は?」 「ちょっくらアタシとデートする気はねぇですかぃ?」 ・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?』 「っるせぇーーーー!!」 何で阿部がポカーンとしてんのに皆が叫ぶのさ! お前らのリアクションはいらぬ!! どっちかっていうと阿部に驚いてほしかったんだけど・・・。 ポカーンとしてる阿部も面白いですな。 これはこれで楽しいからいいとしよう。 「で?どーすんの?」 「いや・・・どーすんのって・・・」 「あーもぉ!男なら来い!!!  うだうだして女を待たせるな!ほら!!行くよ!!」 「うおっ!?ちょっ!お前こんな時だけ力強っ!!」 阿部の手首をつかんでぐいぐい引っ張っていく。 後ろのほうで田島とかが何か叫んででめちゃくちゃ恥ずかしかった。 クソッ・・・あいつら明日覚えてろよ・・・!! 二人で並んで(というか阿部は自転車を押しながら)歩く。 ちっ・・・・沈黙が痛い・・・。 そりゃ無理やり連れて出たのは悪かったけど・・・ 何も怒らなくてもいいじゃんかよー。 あれ?そーいやアタシなんで連れ出したか言ってない? 「で?何だよいきなり」 言ってないらしい。 ちょっと失敗だわね・・・ちゃんと言っとけばよかった! 「あのね、猫のお墓参りに行こうと思って・・・」 いつも部活が終わるのは遅かったから行けなかったんだ。 だったら次のミーティングのときに行こうって考えてたんだけど・・・ ミーティングの日すら忘れてたんだよこの馬鹿! あっはっはっは!!もぉ笑い事じゃないですよコノヤロー! 誰かに「お前本当にマネジか!?」って言われたって反論できないってば! 「そっか。埋めた日以来いってねぇしな。  何か買ってくか?」 「うん。餌とかだと他の動物がきちゃうから花でいいかな?って。  そんなに沢山も置けないだろうから一輪だけ・・・」 「いいんじゃね?じゃぁ早速花屋に行って「買ったものがここに」 「簡単クッキングか!!!!」 「いたっ!頭はたくことないじゃんかー!!  でもまぁ・・・フッ。  ツッコミが上手くなったものだな隆也」 「・・・・・・・・」 「えぇ!?ちょっ!無反応で置いていかないでよ!  歩くの速いってば!!」 何でそんなはや歩きするのですか!? 何かのいじめですか!?罰なのですか!? 猫のとこにたどり着く前に疲労で死んじゃいそうだ。 えっと早足症候群とか? ・・・・・・・・意味分からん その後土下座する勢いで謝ったら許してもらえた。 ゲンコツつきでね・・・・・!! back  next