よぉーしよーく分かった



歯ぁくいしばれ!!





彼女と彼と青空と
11*秘密会議 駄目だなぁアタシ・・・。 何でこうも変な態度しか取れないんだろう・・・。 絶対不自然に思ってるよね。 多分そこまで馬鹿ではないと思うもの!!! うあー・・・だからこそ余計に嫌なんだけどねー・・・。 え?アタシが今何してるかって? 机の上でだらけてます。 アハハハ・・・・アタシの周りだけ何か空気悪くて湿ってるよーに感じるのは気のせいかなぁ? あっキノコはえてきた。 やったー。わーい。これを売って大儲けだー。 ってあれ?何で皆逃げるのさー?こっちにおいでよー。 「おい」 「ん?」 「うわっ!?」 呼ばれた声に素直に顔を上げると目の前に花井がいた。 しかもメガネつきですぜ奥さん! つか凄い驚かれたんですけど! あと軽く引かれたのはきのせいなのかなぁ!!! 「酷い顔だな・・・」 女子にその言い方ってどうなの?って思ったけど あいにく今のアタシには突っ込む気力すらないっす。 「ひどい?そぉー?」 「おー。どう言っていいか分からないぐらい酷い」 あれ?ねぇ・・・これって酷いのは花井の方じゃないのかな!? 「何があったんだ?  原因って・・・阿部・・・・・・?」 「っ!うっ・・・・わぁーーーん!!!花井ーーーー!!」 「おわっ!?ちょっ!落ち着け!話なら聞くから!!  つかそのために屋上にも栄口呼んであるから!!  ほら、行くぞ!!はーなーれーろー!」 わかったから!離れるから引きずらないで!! スカート汚れるしパンツ見えちゃうよ!!! 屋上に行くと栄口様がフェンスにもたれていらっしゃった。 うーん・・・絵になる。 汚れたスカートをはらいながら近づくと スカートを叩く音でこっちに気づいたらしい栄口が近づいてきた。 「よっす」 「よーっす」 なんか秘密会議の合言葉みたいだ。 なんて思ったりしてるとすぐに二人の視線はこっちに移る。 ・・・そんなに見ちゃいやんv 「さてと・・・  話聞かせてくれるかな?」 うぅ・・・やっぱり栄口は優しいです・・・! 「とまぁ・・・そーいうわけですよ・・・」 時々赤くなりながらも最後まで話した。 するとその後に訪れるのはしばしの沈黙。 うー・・・・この沈黙がいたい・・・。 でもよかった・・・・二人とも真剣に聞いてくれて。 実はちょっと「そんなことか」って言われるんじゃないかって不安だったんだ。 「うーん・・・が避ける気持ちもわからなくは無いけど・・・」 「それじゃぁ阿部も可愛そうじゃないか?」 「はい。分かってますスイマセン。  でも分かってるからこそどーにかしたいんだけどなぁ・・・」 「まぁ素直に慣れないのは分かるよ。  俺がもしと同じ状況になったらやっぱり気まずいしね」 「でもだからっていつまでもこのままでいたって後が辛いだけだろ」 そーなんだよなぁ・・・花井の言うとおり。 今どうにかしとかないと後が辛い・・・。 素直に謝るべき? でもそれが出来ないから苦労してるわけで・・・あー!!! うだうだしすぎだ自分!! いつからこんなキャラになった!!キモイぞ!! アタシが一人でうだうだしてたら昼休みが終わった。 校内にチャイムの音が響く。 いまはその音すらわずらわしい!! 「今日だけじゃ解決しないね  よしっ!じゃぁ!明日も同じ時間にここに来て!」 「えぇ!?何か悪くないですか!?」 「いや・・・お前がうだうだしてる方が気持ち悪いからな。  早くキノコ栽培を止めてもらわないと・・・」 「キノコ栽培?」 「うわぁーー!!花井!!無駄なこと言わないでヨロシ!!」 少し間を空けて三人で笑う。 こういう瞬間がアタシは好き。 この人たちがいてくれてよかった。 アタシ今本気で泣きそうだよ!! タッ・・・タッ・・・タッ・・・ 次の日の昼休みは時間になるとすぐに駆け足で屋上に向った。 うーん!いい天気!! こんな日は日向でゆっくり寝たい! まぁそんなことしたら完璧笑顔の担任が黙っちゃいないだろけどね!!!! 階段を2段飛ばしで上る。 もう少しで屋上です隊長!! あとはこの扉を開けさえすればつきますよ!! いざ!!秘密会議へ!!!ただいま出席いたします! 「うっ・・・わっ!」 扉を開くと一番に目に飛び込んできたのは青。 視界いっぱいに空の青が広がって 周りを見渡しても青しかない・・・。 まるで空に浮いているような感覚になった。 「凄いっ!空に浮いてるみたい!!」 思わず声に出してからハッとなる。 ふふふ・・・いかんなさん。 この年で独り言とか末期ですぜ。 周りを見渡して気がついたんだけど二人がいない。 まだ来てないのかな? って事はアタシが秘密会議出席一番!? やったね!一番だって! カシャン あれ?フェンスの音・・・? 何だ・・・誰か来てたのか・・・。 一番じゃなかったことに多少膨れながらも音のしたほう ――――裏に回ってみる。 するとそこにいたのは黒髪の後姿。 ん・・・?黒髪・・・・・? 栄口は茶髪でしょ? それに花井は丸坊主だ。 え?やっだぁ、花井ったらぁー一日で髪の毛生えてきたとか? ううん・・・違う・・・。 分かってる・・・こいつは・・・この後姿は・・・・ 「あっ・・・」 阿部しかいねぇよなぁぁぁぁっ!!! 振り返った阿部とバッチリ目があっちゃったさん。 さてどうする!? @とりあえず適当に挨拶 Aいきなり謝ってみる Bエスケープ 迷うことなくエスケープを選択した。 走れアタシ!!風のごとく!!!! 「待てよっ!!!」 ギャーーー!エスケープ失敗!? だれか助けて!! 逃げる前に敵に捕まりました!!! 「どこいくつもりだ?あぁ?」 「ちょっと御トイレに・・・。  ほら・・・ちょっと腹下してて・・・」 「お前はそれでも女か!  もっと恥じらいを持て!この馬鹿!!」 ッたぁーー!?頭た・た・か・れ・た!!!! つか逃げたいんですが逃げれない雰囲気? あぁ畜生あの二人はめやがったな!!後で覚えてろよ・・・ 「どこにもいかせねぇからな。  ここ数日の行動をしーっかり説明するまでは」 はぁ・・・もぉ腹をくくろう・・・ いましっかりしとかないと・・・! 「分かった・・・から・・・。  話すよ・・・ちゃんと・・・」 そういうとちゃんと手はなしてくれた。 信用されてるの? アタシまた逃げるかもしれないのに? 「で?大体は分かるけど何で俺を避けてたんだ?」 「あの時・・・あんたの前で泣いたのと  あと・・・その・・・胸借りちゃったことが・・・  何か・・・恥ずかしくて・・・  それで・・・・・・・避けてしまいました・・・・・・・」 「はぁ・・・やっぱりな。  んで?俺に言うことは?」 「・・・・・・・・・・ごめんなさい」 「よし」 そういったらよく言ったみたいな感じで頭を撫でられる。 くそぉ!同じ年なのに!とかって思いながらも顔が赤くなっていくのが分かった。 あれ?あれれ??? 「いいか!お前は今からそんなこと気にするな!  じゃないと俺がなんか気持ち悪いんだよ!」 「えぇ!?自分優先かよ!?  さては貴様自分大好きっ子だな!?」 「んなわけあるかこの馬鹿女!!  第一それはお前じゃねーの!?」 「そうさ!何故知っている!」 「キモッ!!半径1km以内に近づくな!」 「直径2km!?酷っ!!  嘘に決まってんじゃないかよー!冗談も分からないのかこのタレ目!!」 「その台詞そっくりそのまま返す!!」 ツーンと同時にそっぽを向く。 そうそう・・・これがいつものアタシたち。 シリアスなんか一番似合わねぇーっつーの!! 暗い雰囲気なんかぽいだぽいっ!! 今まで何してたんだろアタシ・・・あんなこと気にしなくてよかったのにね・・・。 「ごめんよ」 振り返って謝ると同じくこっちを向いた阿部が わけが分からないという顔でこっちを見ていた。 その顔は「お前何か変なもの食ったか?」と言ってるみたいでってヲイイイイイイッ!! いちいち腹の立つやつだなコイツは!!! 「お前さっき謝っただろ?」 「そーじゃなくて・・・」 「?何?」 「あの・・・・・・最初にあった日のこと  今更・・・なんだけど・・・」 そう。 思えばあのときのことまだ謝ってなかった。 いくらなんでも初対面でアレはよくなかったって あの人たちおしつけてから少しは反省してたんだからね!! 「プッ・・・今更かよ」 「ううううううるさいな!!」 「別にもぉいい。何かめんどくせーから水に流してやるよ」 「何かえらそう・・・」 「やっぱり止めようか?」 「嘘ですごめんなさい。私が悪かったですはい!」 屋上にアタシたちの笑い声が響いた。 よかった・・・普通に話せるようになって・・・。 仕方が無いからあの二人をしめることは無しにしてやろうかな! back  next